基準点測量の主要機器の1つである鋼巻尺について勉強しましたので、アウトプットしていきます。
まずは用語の確認から
鋼巻尺(こうまきじゃく):金属テープでできた巻尺。普通の巻尺と違い、伸びづらい。ただし温度によって多少伸び縮みする。
鋼巻尺の定数(尺定数しゃくていすう)検定:使用する巻尺の固有の長さを調べること。精密な測量をする場合や一定期間経過時に検定を行う。
基線長(きせんちょう):基線の長さだとは思いますが、基線の定義がわからない。
三角測量では三角点を結んでできる三角形の辺と辺のなす角を測定して,これらの三角形をつなぎ合わせた三角網の形を決定していく。この三角網の大きさを決定するには,どこかに長さのわかった辺が一つ以上必要である。この長さのわかった辺を基線と呼び,この長さを測量することを基線測量と呼ぶ。
excite辞書より引用
例題を解説していきます。(「測量士・測量士補国家試験 受験テキスト」P114より引用しております。)
例題2.18
50m鋼巻尺の長さを検定するため、50m+7mmの基線長である比較基線場で測定をしたところ、測定値が49.890mであった。この測定における張力は10kg、気温は20℃であった。この鋼巻尺の張力が10kg、気温15℃における正しい長さを次の中から選べ。ただし、この鋼巻尺の線膨張係数はα=0.000012/℃とする。
問題文を図示すると下図のようになります。
①基線長50.007mを正しい値とし、気温20℃のときの鋼巻尺の全長lを考えましょう。
l=50.007+0.110=50.117m
②気温15℃のときの鋼巻尺の全長L
L=l-0.000012×(20-15)×50
=50.117-0.000012×5×50
=50.114m
鋼巻尺は温度が下がれば縮み、上がれば伸びます。
最後に50をかけていますが、正直50.117mをかけるべきなのではと思います。
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