令和4年測量士試験(午後) 選択No.3 問Aを解説

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測量士試験

試験問題の引用

令和4年の試験問題・模範解答は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

選択No.3 問A

問A.新たに建設された長さ 6 km の道路について,地図情報レベル 500 の道路台帳附図を公共測量で整備するため,車載写真レーザ測量システムにより測量することとした。次の各問に答えよ。

問A- 1
 次の文は,車載写真レーザ測量システムの特徴について述べたものである。 に入る最も適当な語句を語群から選び,それぞれ解答欄に記せ。

 車載写真レーザ測量システムとは,自車位置姿勢データ取得装置,数値図化用データ取得装置及び で構成されている。
 自車位置姿勢データ取得装置は, ,IMU(慣性計測装置), 等で構成されており,それらが適切に同期されることで,計測車両の位置及び姿勢情報を取得できる。
 数値図化用データ取得装置は,計測用・参照用カメラや で構成されており,計測用・参照用カメラによって図化に使用する写真を, によって距離データを取得する。
 これらを で処理することにより, や外部標定要素付き写真データが得られ,道路及びその周辺の数値地形図データを作成することができる。
 車載写真レーザ測量システムのキャリブレーションの有効期間は,固定式システムについては ,着脱式システムについては を標準とする。

問A- 2
 車載写真レーザ測量における数値図化用データについて,調整点との調整処理が必要な区間を二つ,例に倣って解答欄に記せ。
 ただし,例に示す内容は除く。
(例)位置が所定の精度を満たしていない区間

問A- 3
 次の文は,車載写真レーザ測量システムによる移動取得計画について述べたものである。 に入る最も適当な語句を解答欄に記せ。

車載写真レーザ測量の移動取得を行うに当たっては, 及び取得区間を決定し,移動取得計画図を作成する。
は,自車位置姿勢データ取得装置の初期化から終了処理までの区間とし,取得区間は,数値図化用データ取得装置によりデータを取得する区間とする。
また,取得区間を決定するに当たり,GNSS 衛星からの電波の安定した受信が長時間にわたって期待できない箇所では,自車位置姿勢データ取得装置の が行える待避場所を確保する必要がある。

問A- 4
 新設された道路において,往復の移動取得を実施した。往路及び復路それぞれで作成した数値図化用データについて,三次元の座標変換で合成する場合に用いる主な作業方法を二つ,解答欄に記せ。
 なお,以下の語群の語句をそれぞれ一つ以上使用すること。

解答

A-1

解析ソフトウェア
GNSS測量機
走行距離計
レーザ測距装置

三次元点群データ
1年
6か月
(イとウについては、解答の順が入れ替わっても正解)

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第5章 車載写真レーザ測量
第4節
(要旨)
第479条 「車載写真レーザ測量」とは、車両に自車位置姿勢データ取得装置、レーザ測距装置、計測用カメラ又は参照用カメラ及び解析ソフトウェアを搭載した計測・解析システム(以下「車載写真レーザ測量システム」という。)を用いて道路及びその周辺の地形、地物等を計測し、取得した写真・点群データからオリジナルデータ等の三次元点群データ及び数値地形図データを作成する作業をいう。
2 道路の周辺に適用する場合は、車載写真レーザ測量システムの性能を踏まえ、所定の精度等が得られる範囲とする。

(車載写真レーザ測量システム)
第486条 車載写真レーザ測量システムは、車両、自車位置姿勢データ取得装置、レーザ測距装置、計測用カメラ又は参照用カメラ及び解析ソフトウェアで構成するものとする。

一 自車位置姿勢データ取得装置は、GNSS測量機、IMU(慣性計測装置)及び走行距離計等で構成されるもので、それらが適切に同期され、解析処理に必要な自車位置姿勢データを取得できるものとする。

(移動取得)
第496条 移動取得は、移動取得計画に基づき、次の各号のデータを適切に取得するものとする。
一 自車位置姿勢データ取得装置を用いて、次のとおりGNSS観測データ、IMUによる加速度、角速度データ等を取得する。
イ 固定局のGNSS観測データ取得間隔は、1秒以下とする。
ロ GNSS測量機のGNSS観測データ取得間隔は、1秒以下とする。
二 計測用カメラによる写真及びレーザ測距装置によるレーザ測距データを取得する。

(キャリブレーション)
第487条 車載写真レーザ測量システムは、キャリブレーションを実施したものを使用するものとする。
2 固定式システムとは、車載写真レーザ測量システムを構成する機器の空間的配置を、作業者が変更できないものをいう。GNSS測量機、IMU、レーザ測距装置等の機器を一つの 筐きょう体に固定し、筐体ごと車両に着脱できるシステムを含む。
3 キャリブレーションの有効期間は、次のとおりとする。
一 固定式システムについては、1年を標準とする。
二 着脱式システムについては、6か月を標準とする。

作業規程の準則

↓何回も読み込んで覚えてください。

 車載写真レーザ測量システムとは,自車位置姿勢データ取得装置,数値図化用データ取得装置及び 解析ソフトウェア で構成されている。
 自車位置姿勢データ取得装置は, GNSS測量機 ,IMU(慣性計測装置), 走行距離計 等で構成されており,それらが適切に同期されることで,計測車両の位置及び姿勢情報を取得できる。
 数値図化用データ取得装置は,計測用・参照用カメラや レーザ測距装置 で構成されており,計測用・参照用カメラによって図化に使用する写真を, レーザ測距装置 によって距離データを取得する。
 これらを 解析ソフトウェア で処理することにより, 三次元点群データ や外部標定要素付き写真データが得られ,道路及びその周辺の数値地形図データを作成することができる。
 車載写真レーザ測量システムのキャリブレーションの有効期間は,固定式システムについては 1年 ,着脱式システムについては 6か月 を標準とする。

A-2

車載写真レーザ測量における数値図化用データについて,調整点との調整処理が必要な区間例は下記のとおり。
【解答例】
・GNSS衛星からの電波を長距離にわたり受信できなかった区間。
・渋滞等によりGNSS衛星からの電波を長時間不均等に受信した区間。

A-3

【解答例】
走行区間
セルフキャリブレーション

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第5章 車載写真レーザ測量
第4節
(移動取得計画)
第495条 移動取得を行うに当たっては、走行区間及び取得区間を決定し、移動取得計画図を作成するものとする。
2 走行区間は、自車位置姿勢データ取得装置の初期化から終了処理までの区間とし、取得区間への進入及び退出においては、GNSS衛星からの電波の安定した受信及び車両の安定した走行ができるものとする。
3 取得区間は、写真・レーザ測距データを取得する区間とし、次の各号に留意して決定するものとする。
一 GNSS衛星からの電波の安定した受信が可能な取得区間が連続する場合には、一つの取得区間とすることができる。
二 GNSS衛星からの電波の安定した受信が長時間にわたって期待できない箇所では、自車位置姿勢データ取得装置のセルフキャリブレーションが行える待避場所を確保するものとする。
三 車両の走行が可能で、かつ数値図化が適切に行える幅員でなければならない。

作業規程の準則

A-4

【解答例】
特徴点の取得精度に応じた重み付けを行う。
合成するそれぞれの数値図化用データから共通に認識できる特徴点又は特徴線を4つ以上抽出する。

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第5章 車載写真レーザ測量
第4節
(合成)
第506条  同一取得区間で複数の移動取得を実施した場合は、必要に応じて、作成された点群データを合成するものとする。
2 合成の方法は、次の各号のとおり行うものとする。
一 合成は、合成するそれぞれの点群データから共通に認識できる特徴点又は特徴線を4つ以上抽出し、三次元の座標変換により行うことを原則とする。
二 合成するそれぞれの点群データを座標変換する場合には、特徴点の取得精度に応じた重量を用いるものとする。
三 全体の点群データに部分的な点群データを合成する場合には、部分的な点群データを全体の点群データに座標変換するものとする。
四 第503条第1項第二号により調整点から車載写真レーザ測量システムの軌跡を算出し、それぞれの点群データが再作成された場合には、座標変換を行わずに合成ができるものとする。
3 合成のための座標変換に使用した特徴点の残差は、座標軸の各成分の最大値が最大地上画素寸法の範囲内とする。

作業規程の準則

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