令和3年測量士試験(午前) 第7問(正誤:TSを用いた基準点測量)を解説

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測量士試験

試験問題の引用

令和3年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第7問 問題

 次の文は、公共測量におけるトータルステーションを用いた基準点測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

1.3級基準点測量及び4級基準点測量において新点を設置する場合は、厳密水平網平均計算及び厳密高低網平均計算又は三次元網平均計算により設置された同級の基準点を既知点とすることができる。
 ただし、既知点とする同級の基準点の数は、使用する既知点数の4分の3以下とする。
2.1級基準点測量及び2級基準点測量は、原則として、結合多角方式により行うものとする。

3.観測に使用する機器の点検は、観測着手前及び観測期間中に適宜行い、必要に応じて機器の調整を行うものとする。
4.新点を2点以上設置する場合の偏心距離は、測点間距離の6分の1以下を標準とする。

5.観測においては、水平角観測、鉛直角観測及び距離測定を1視準で同時に行うことを原則とする。

第7問 解答・解説

正解は選択肢1です。

選択肢1

1.3級基準点測量及び4級基準点測量において新点を設置する場合は、厳密水平網平均計算及び厳密高低網平均計算又は三次元網平均計算により設置された同級の基準点を既知点とすることができる。
 ただし、既知点とする同級の基準点の数は、使用する既知点数の4分の3以下とする。

第2章 基準点測量
第22条
3級基準点測量及び4級基準点測量における既知点は、厳密水平網平均計算及び厳密高低網平均計算又は三次元網平均計算により設置された同級の基準点を既知点とすることができる。ただし、この場合においては、使用する既知点数の2分の1以下とする。

作業規程の準則

「使用する既知点数の2分の1以下とする」が正であるため、選択肢aは誤りです。

選択肢2

2.1級基準点測量及び2級基準点測量は、原則として、結合多角方式により行うものとする。

第2章 基準点測量
第23条
 基準点測量は、次の方式を標準とする。
1級基準点測量及び2級基準点測量は、原則として、結合多角方式により行うものとする。

作業規程の準則

そのとおり。

選択肢3

3.観測に使用する機器の点検は、観測着手前及び観測期間中に適宜行い、必要に応じて機器の調整を行うものとする。

第2章 基準点測量
第36条
 観測に使用する機器の点検は、観測着手前及び観測期間中に適宜行い、必要に応じて機器の調整を行うものとする。

作業規程の準則

そのとおりです。

選択肢4

4.新点を2点以上設置する場合の偏心距離は、測点間距離の6分の1以下を標準とする。

第2章 基準点測量
第23条

2 結合多角方式の作業方法は、次表を標準とする。

偏 心 距 離 の 制 限
S/e≧6 S:測点間距離
     e:偏心距離
電子基準点のみを既知点とする場合は、Sを新点間の距離とし、新点を1点設置する場合の偏心距離は、この式によらず 100m以内を標準とする。

作業規程の準則

選択肢4は正しい。

選択肢5

5.観測においては、水平角観測、鉛直角観測及び距離測定を1視準で同時に行うことを原則とする。

第2章 基準点測量
第37条

ロ TSを使用する場合は、水平角観測、鉛直角観測及び距離測定は、1視準で同時に行うことを原則とするものとする。

作業規程の準則

そのとおりです。

正解は「選択肢1

令和3年測量士試験(午前) 解答解説

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