試験問題の引用
令和3年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html
第5問 問題
次の文は、正規分布の性質について述べたものである。 ア 〜エ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。
確率変数 x が平均 μ、分散 σ2 の正規分布に従うとき、x 〜 N(μ,σ2)と書くこととする。二つの互いに独立な確率変数 x1, x2 について、
x1 〜 N(μ1,σ12)
x2 〜 N(μ2,σ22)
のとき、
ax1 + bx2 〜 N(aμ1 + bμ2, a2 σ12 + b2 σ22)
となることが知られている。ただし、a、b は任意の実数である。
いま、異なる2機種のトータルステーションA、Bを用いて、ある2点間の距離を多数回測定し、気象補正を施したところ、それぞれの距離の測定値 xA、xB の分布は、
xA 〜 N(200.004, 0.000004)
xB 〜 N(200.002, 0.000008)
となることがわかったとする。
ただし、xA と xB は互いに独立で、それぞれの分布は偶然誤差によって生じるものとし、その他の観測条件は同一であるものとする。なお、測定の単位は m である。
このとき xA、xB の平均がとる確率分布を考えれば、
(xA + xB)/2 〜 N( 「 ア (200.003 or 200.006)」 , 「 イ (0.000003 or 0.000006 )」 )となり、標準偏差は 「 ウ (0.0017 or 0.0024)」 である。
選択肢
ア | イ | ウ | |
1. | 200.003 | 0.000003 | 0.0017 |
2. | 200.003 | 0.000006 | 0.0024 |
3. | 200.003 | 0.000006 | 0.0017 |
4. | 200.006 | 0.000003 | 0.0017 |
5. | 200.006 | 0.000006 | 0.0024 |
第5問 解答・解説
正解は選択肢1です。
標準偏差は近年、頻出です。
(しかも年を重ねるごとに難しくなっている…)
ステップ1
ax1 + bx2 〜 N(aμ1 + bμ2, a2 σ12 + b2 σ22)
問題文中に提示されているこの式をもとに、ア、イを求めます。
(xA + xB)/2 を変形して、(1/2 xA + 1/2 xB )とする。
よって、アは200.003, イは0.000003。
ステップ2
標準偏差を求めるには、分散の平方根をとればよい。
よって、イの平方根をとればよい。
ゆえに、ウは0.0017である。
問題文が長い計算問題は、問題文をよく読むことが重要です。
問題文中にヒントが隠されている場合が多いからです。
正解は「選択肢1」
↓令和3年測量士試験(午前) 解答解説↓
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