令和3年測量士試験(午前) 第2問(日本の測地基準座標系)を解説

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測量士試験

試験問題の引用

令和3年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第2問 問題

 次の文は、日本の測地基準座標系について述べたものである。 ア 〜エ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。

 測量法(昭和 24 年法律第 188 号)では、世界測地系について、地球を次に掲げる要件を満たす回転楕円体であると想定して行う地理学的経緯度の測定に関する測量の基準として規定している。

一 その長半径及び扁平率が、地理学的経緯度の測定に関する国際的な決定に基づき政令で定める値であるものであること。
二 その中心が地球の「 ア (中心 or 重心)」と一致するものであること。
三 その短軸が地球の「 イ (磁極 or 自転軸)」と一致するものであること。

 このうち一については、1979 年に開催された第 17 回国際測地学・地球物理学連合において採択された「 ウ (GRS80 or WGS84)」楕円体の長半径及び扁平率の値が、測量法施行令(昭和 24 年政令第 322 号)において定められている。
 一方、位置の表示には地心直交座標系を用いることもできる。地心直交座標系(平成 14 年国土交通省告示第 185 号)は、回転楕円体の「 エ (焦点 or 中心)」で互いに直交する X 軸、Y 軸及び Z 軸の三軸からなり、
 X 軸は、回転楕円体の及び経度度の子午線と赤道との交点を通る直線とし、回転楕円体の から経度度の子午線と赤道との交点に向かう値を正とする。
 Y 軸は、回転楕円体の 及び東経 90 度の子午線と赤道との交点を通る直線とし、回転楕円体のから東経 90 度の子午線と赤道との交点に向かう値を正とする。
 Z 軸は、回転楕円体の短軸と一致し、回転楕円体の から北に向かう値を正とする。
と定められている。
 測地成果 2011 は、この規定に基づく地心直交座標系として、「 オ (国際天文基準座標系(ICRF) or 国際地球基準座標系(ITRF))」に準拠した国際VLBI 観測や電子基準点による GNSS 観測などの結果をもとに算出された。

選択肢

1.中心磁極GRS80焦点国際天文基準座標系 (ICRF)
2.中心自転軸GRS80中心国際地球基準座標系 (ITRF)
3.中心磁極WGS84焦点国際天文基準座標系 (ICRF)
4.重心自転軸GRS80中心国際地球基準座標系 (ITRF)
5.重心自転軸WG84焦点国際地球基準座標系 (ITRF)

第2問 解答・解説

正解は選択肢4です。

世界測地系の疑問点は国土地理院HPにて解消できるかもしれません。
(世界測地系移移行に関する質問集のページに飛びます)

選択肢a

重心

二 その中心が地球の「 ア (中心 or 重心)」と一致するものであること。

重心が正解です。

選択肢b

自転軸

三 その短軸が地球の「 イ (磁極 or 自転軸)」と一致するものであること。

自転軸が正解です。

選択肢c

GRS80

このうち一については、1979 年に開催された第 17 回国際測地学・地球物理学連合において採択された「 ウ (GRS80 or WGS84)」楕円体の長半径及び扁平率の値が、測量法施行令(昭和 24 年政令第 322 号)において定められている。

GRS80が正解です。

選択肢d

中心

一方、位置の表示には地心直交座標系を用いることもできる。地心直交座標系(平成 14 年国土交通省告示第 185 号)は、回転楕円体の「 エ (焦点 or 中心)」で互いに直交する X 軸、Y 軸及び Z 軸の三軸からなり、

中心が正解です。

選択肢e

国際地球基準座標系(ITRF)

測地成果 2011 は、この規定に基づく地心直交座標系として、「 オ (国際天文基準座標系(ICRF) or 国際地球基準座標系(ITRF))」に準拠した国際VLBI 観測や電子基準点による GNSS 観測などの結果をもとに算出された。

ITRFが正解です。

正解は「選択肢4

令和3年測量士試験(午前) 解答解説

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