令和3年測量士試験(午前) 第17問(正誤:車載写真レーザ測量)を解説

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測量士試験

試験問題の引用

令和3年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第17問 問題

 次の文は、公共測量における車載写真レーザ測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

1.車載写真レーザ測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは、500 及び 1000が標準である。
2.車載写真レーザ測量システムは、自車位置姿勢データ取得装置、数値図化用データ取得装置及び解析ソフトウェアで構成される。

3.車載写真レーザ測量システムで固定式システムのキャリブレーションの有効期間は、1 年が標準である。
4.固定局は、取得区間との基線距離を原則 10 km 以内とし、やむを得ない場合でも 30 km を超えてはいけない。

5.道路縁内外にかかわらず、得られた観測データはすべて数値図化することを標準とする。

第17問 解答・解説

正解は選択肢5です。

選択肢1

1.車載写真レーザ測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは、500 及び 1000が標準である。

そのとおりです。

第4章 車載写真レーザ測量
第171条 車載写真レーザ測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは、500及び1000を標準とする。

作業規程の準則

選択肢2

2.車載写真レーザ測量システムは、自車位置姿勢データ取得装置、数値図化用データ取得装置及び解析ソフトウェアで構成される。

そのとおり。

第4章 車載写真レーザ測量
第170条 「車載写真レーザ測量」とは、車両に自車位置姿勢データ取得装置及び数値図化用データ取得装置を搭載した計測・解析システム(以下「車載写真レーザ測量システム」という。)を用いて道路及びその周辺の地形、地物等を測定し、取得したデータから数値図化機及び図形編集装置により数値地形図データを作成する作業をいう。

作業規程の準則

選択肢3

3.車載写真レーザ測量システムで固定式システムのキャリブレーションの有効期間は、1 年が標準である。

そのとおりです。

第4章 車載写真レーザ測量
第180条 車載写真レーザ測量システムは、キャリブレーションを実施したものを使用するものとする。
2 固定式システムとは、車載写真レーザ測量システムを構成する機器の空間的配置を、作業者が変更できないものをいう。GNSS測量機、IMU、レーザ測距装置等の機器を一つの筐体に固定し、筐体ごと車両に着脱できるシステムを含む。

3 キャリブレーションの有効期間は、次のとおりとする。
一 固定式システムについては、1年を標準とする。
二 着脱式システムについては、6ヶ月を標準とする。

作業規程の準則

選択肢4

4.固定局は、取得区間との基線距離を原則 10 km 以内とし、やむを得ない場合でも 30 km を超えてはいけない。

第4章 車載写真レーザ測量
第181条 移動取得を行うに当たっては、走行区間及び取得区間を決定し、移動取得計画図を作成するものとする。
5 固定局は、取得区間との基線距離を原則10キロメートル以内とし、やむを得ない場合でも30キロメートルを超えないものとする。なお、固定局には、電子基準点を用いることができる。

作業規程の準則

選択肢5

5.道路縁内外にかかわらず、得られた観測データはすべて数値図化することを標準とする。

第4章 車載写真レーザ測量
第198条 数値図化範囲は道路縁内を原則とし、車載写真レーザ測量システムの性能が数値地形図データの精度の許容範囲を超えない範囲で道路縁外も数値図化できるものとする。

作業規程の準則

作業規程の準則には「数値図化範囲は道路縁内を原則」と記載があることから、この選択肢は誤りである。

正解は「選択肢5

令和3年測量士試験(午前) 解答解説

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