令和3年測量士試験（午前）　第１９問（計算：空中写真撮影）を解説

第19問　問題

選択肢
１．46%
２．55%
３．58%
４．61%
５．81%

第19問　解答・解説

正解は選択肢２です。

計算を始める前に、簡単な図解を通してどこの長さを求めるべきか考えましょう。
まず、問題文の「画面短辺が撮影基線と平行である」から下記のイメージ図が作れます。

今回の問題で求めるべきは、問題文中の「隣接コースの数値写真との重複度は最大で何％ となるか」からわかる通り、隣接コースとの重複度である。
このことから画面長辺の数字を使って計算を進めることが想像できます。

ステップ１　 撮影基準面から撮影位置までの高さを求める

まずは、撮影基準面から撮影位置までの高さHを求める。
H = 0.1m × 0.2m / ( 10×10^-6m )
= 0.02m × 10⁵m
= 2000m

ステップ２　撮影基準面における撮影範囲を求める

問題文の
・画面短辺が撮影基線と平行である
・隣接コースの数値写真との重複度は最大で何％ となるか
という文言より、隣接コース間の重複について考えればよいとわかる。

ステップ１で撮影基準面から撮影位置までを求めましたので、その答えも上図に記入しました。

次に求めるべきは 撮影基準面における撮影範囲ですが、次の式で求めます。
（画素数）×（撮影基準面での地上画素寸法）
=17000 × 0.20m =3400m

ステップ3　T.P.+800mにおけるオーバーラップ長を求める

三角形の相似からT.P.+800mにおける撮影範囲は
(2000m-700m) × 3400m / 2000m
=1300m × 3400m /2000m
=2210m

さらに、問題文よりT.P.+800mの地点では隣接コースと30%重複していると記載があるため
重複箇所の長さは
2210m × 0.3 = 663m

ステップ4　オーバーラップが始まる標高を求める

三角形の相似より求める標高は
800m + 2000m × 663m / 3400m
=800m + 390m
=1190m

ステップ5　撮影基準面におけるオーバーラップ長を求める

撮影基準面におけるオーバーラップ長 は
663m × (1190m – 100m) / (1190m-800m)
=663m × 1090m / 390m
=1853m

ステップ6　撮影基準面におけるオーバーラップ率を求める

1853m / 3400m × 100 = 54.5%

ゆえに解答は55%

正解は「選択肢２」

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