問題
〔No. 22〕
次の文は,国土地理院刊行の 1/25,000地形図で採用されているユニバーサル横メルカトル図法(以下「UTM図法」という。)について述べたものである。 ア ~ オ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
UTM図法では,地球上の北緯 ア 度から南緯80度までの地域をガウス・クリューゲル図法で投影している。
UTM図法では,経度 イ 度から ウ 向きに経度幅 6 度ずつの座標帯に分割し,順番に 1 から60の座標帯番号を付与しており,各座標帯の中央に位置する経線と赤道の交点を,各座標帯における原点としている。各座標帯の原点の座標値を(E,N)で表すと,北半球の地域を表すときは(E,N)=( エ km,0 km), 南半球の地域を表すときは(E,N)=( エ km, オ km)としており,各座標帯のすべての座標値に負の数が現れないようになっている。
ア 「84」or「85」
イ 「0」or「180」
ウ 「東」or「西」
エ 「5,000」or「500」
オ 「10,000」or「1,000」
選択肢
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1. | 84 | 0 | 東 | 5000 | 10000 |
2. | 85 | 0 | 西 | 500 | 1000 |
3. | 84 | 180 | 西 | 5000 | 1000 |
4. | 85 | 180 | 東 | 500 | 1000 |
5. | 84 | 180 | 東 | 500 | 10000 |
解答
正解は選択肢5です。
UTM図法では,地球上の北緯 84 度から南緯80度までの地域をガウス・クリューゲル図法で投影している。
UTM図法では,経度 180 度から 東 向きに経度幅 6 度ずつの座標帯に分割し,順番に 1 から60の座標帯番号を付与しており,各座標帯の中央に位置する経線と赤道の交点を,各座標帯における原点としている。各座標帯の原点の座標値を(E,N)で表すと,北半球の地域を表すときは(E,N)=( 500 km,0 km), 南半球の地域を表すときは(E,N)=( 500 km, 10,000 km)としており,各座標帯のすべての座標値に負の数が現れないようになっている。
UTM図法について
覚えるべきことを下に列挙していきます。
投影法:横円筒図法の一種であるガウス・クリューゲル図法。
ガウス・クリューゲル図法は正角図法。
適用範囲:北緯84°以南~南緯80°以北の地域。
座標の分け方:経度180°から東回りに経度幅6°ごとに60のゾーンに分ける。
地球一周360°を6°ごとに分けるので60のゾーンです。
座標軸:中央子午線をN軸、赤道をE軸。
座標系の原点:中央子午線と赤道との交点。
北半球を対象とした場合 N=0m,E=500km
南半球を対象とした場合 N=10,000km,E=500km
(UTM座標の特徴→負の値が出現しない)
座標値は、原点から北と東の方向に増加し、原点から南と西の方向に減少。
縮尺係数:中央子午線上で0.9996。
東西方向に約180km離れた地点で1。
↓令和2年測量士試験(午前) 解答解説↓
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