水準測量とは、標高などの高さを測るために行う作業のことです。
公共測量での水準測量方法
公共測量での水準測量の方法としては、下記3つがあります。
①直接水準測量
②間接水準測量
③GNSSを用いた水準測量
手法①直接水準測量 とは?
2地点に標尺を立て、その中間地点にレベルを置き、2つの標尺の目盛を読み、その差から高低差を求める方法です。
使用する機器:レベルと標尺
測量誤差を少なくするために、2本の標尺の中央にレベルを据え付け観測します。
実際の直接水準測量の流れは動画を見たほうが理解やすいと思います。下記のyoutube動画をお勧めします。
- 水準測量の基礎(建設キャリアアップ大学 様)
- 1級水準測量の実施風景(コーケンTV 様)
手法②間接水準測量 とは?
トータルステーションを用いて、鉛直角と距離測定を行うことで間接的に高さを求める方法。
直接水準測量よりも精度は低い。
直接水準測量ができない箇所(渡海、渡川水準測量)で適用されます。
使用する機器:トランシットやトータルステーション(TS)
手法③GNSSを用いた水準測量 とは?
GNSSとは人工衛星からの信号から位置を決定する衛星測位システムの総称です。
GNSS水準測量においては、GPS、準天頂衛星システム及びGLONASSを使用します。
GNSS水準測量により得られる高さは楕円体高です。
標高を算出するためにはジオイド・モデルによる高精度なジオイド高を用いて計算する必要があります。
(標高)=(楕円体高)-(ジオイド高)
最近ではGNSS測量を利用する方法も主流となってきました。
すでに高さがわかっている点とは?
日本水準原点
日本水準原点は、東京の国会議事堂前庭に設置されています。
日本水準原点の高さ24.414mを基準に、主要な国道約2㎞ごとに一等基準点(水準点)が設置され、水準測量に利用されています。
また精度ごとに二等水準点、三等水準点と設置されており、全国で約2万点以上あります。
GNSS測量の場合は水準点を利用する必要がありません。
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