流量観測の目的とこの調査が何に活用されているのか解説します。
流量観測の目的
流量観測は、河川を流れる水の量を知るために河川管理者が実施する調査です。
流量観測の目的は、河川を流れる水の量を把握することです。
流量は何に活かされるの?
主に2つあり
・河川整備(川の幅、堤防の高さ、護岸の設置)を検討する際の基礎資料
・洪水時の危険箇所の基礎資料
として使用されます。
河川を管理する場合に水位と流量は重要な基礎資料です。
流量観測の理論
流量:川を流れる水の量。単位はm3/s。
流量を把握することが、河川の様子を知る手掛かりの一つとなります。
流量は一般的にQ(キュー)という記号であらわされます。
流量Qを求める式はQ=A(断面積) × V(流速)
断面Aは水の流れている箇所の横断方向の断面積。これは河川の横断測量成果とその時の水位から求められます。
流速Vは流量観測時に測定する項目です。この流速の計測が流量観測の現場ですべき調査です。水位も観測時に量水標の値を読み取ります。
流量観測の種類
・低水(ていすい)流量観測
・高水(たかみず)流量観測
の2種類があります。
・低水(ていすい)流量観測
月に1回程度実施します。雨が降っていない・増水していない水位が低い時の流量を観測する。
徒歩や船で流速計を用いて観測を実施。
・高水(たかみず)流量観測
洪水時に実施します。雨が降って、河川の水位が普段よりも高い時に観測を実施します。
徒歩、船では増水しているため危険ですので、橋の上から浮子(ふし)と呼ばれるものを投下し、流速を観測します。
高水観測での流量算出方法
①あらかじめ第1見通し第2見通し間の距離を計測
②第1見通し第2見通し間の通過に要した時間と①から流速を算出。
③②と断面積から流量を算出。
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