令和5年測量士試験(午前) 第18問(UAV写真点群測量の正誤)を解説

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測量士試験

試験問題の引用
令和5年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第18問 問題

 次の文は、公共測量において無人航空機(以下「UAV」という。)により撮影した数値写真を用いて三次元点群データを作成する作業(UAV写真点群測量)について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

1.標定点は外側標定点が3点以上、内側標定点が1点以上となるように設置し、検証点を兼ねることができる。

2.位置精度が0.10 m以内の三次元点群データを作成する必要がある場合、撮影する数値写真の地上画素寸法が0.02 m以内となるように撮影計画を立てる。

3.高低差が大きい地域を撮影する場合、撮影基準面は数コース単位で設定することができる。

4.撮影後に実際の写真重複度を確認することが困難であると予想される場合、同一コース内の隣接数値写真との重複度が90%以上となるように撮影計画を立てる。

5.外側標定点を結ぶ範囲のさらに外側に、少なくとも1枚以上の数値写真を撮影するように撮影計画を立てる。

第18問 解答・解説

正解は選択肢1です。
以下、解説。

選択肢1


1.標定点は外側標定点が3点以上、内側標定点が1点以上となるように設置し、検証点を兼ねることができる。

誤りです。

×標定点は外側標定点が3点以上、内側標定点が1点以上となるように設置し、検証点を兼ねることができる。
標定点は外側標定点が3点以上、内側標定点が1点以上となるように設置し、検証点を兼ねることできない。

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第3章 UAV写真点群測量
(標定点及び検証点の配置)
第414条
 標定点は、作業地域の形状及び比高が大きく変化するような箇所、撮影コースの設定、地表面の状態等を考慮しつつ、次の各号のとおり配置するものとする。
一 標定点は、作業地域を囲むように配置する点(以下「外側標定点」という。)及び作業地域内に配置する点(以下「内側標定点」という。)で構成する。
二 外側標定点は、作業地域の外側に配置することを標準とする。
三 内側標定点は、作業地域内に均等に配置することを標準とする。
四 標定点の配置間隔は、作成するオリジナルデータの位置精度に応じて、以下の表を標準とする。ただし、外側標定点は3点以上、内側標定点は1点以上設置するものとする。
五 計画時の作業地域内において最も標高の高い地点及び最も標高の低い地点には、標定点を設置する。
六 前号により設置した標定点は、外側標定点又は内側標定点の一部とすることができる。

検証点は、標定点とは別に、次の各号のとおり配置するものとする。
一 検証点は、標定点からできるだけ離れた場所に、作業地域内に均等に配置することを標準とする。
二 設置する検証点の数は、設置する標定点の総数の半数以上(1未満の端数があるときは、端数は切り上げる。)を標準とする。
三 検証点は、平坦な場所又は傾斜が一様な場所に配置することを標準とする。

R5作業規程の準則

選択肢2


2.位置精度が0.10 m以内の三次元点群データを作成する必要がある場合、撮影する数値写真の地上画素寸法が0.02 m以内となるように撮影計画を立てる。

そのとおりです。

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第3章 UAV写真点群測量
(撮影計画)
第420条
 撮影計画は、撮影区域ごとに、作成するオリジナルデータの位置精度、地上画素寸法、対地高度、使用機器、地形形状、土地被覆、気象条件等を考慮して立案し、撮影計画図としてまとめるものとする。
撮影する数値写真の地上画素寸法は、作成するオリジナルデータの位置精度に応じて、次表を標準とする。

R5作業規程の準則

選択肢3


3.高低差が大きい地域を撮影する場合、撮影基準面は数コース単位で設定することができる。

そのとおりです。

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第3章 UAV写真点群測量
(撮影計画)
第420条
 
4 撮影基準面は、撮影区域に対して一つを定めることを標準とする。ただし、高低差の大きい地域にあっては、UAV運航の安全を考慮し、数コース単位に設定することができる

R5作業規程の準則

選択肢4


4.撮影後に実際の写真重複度を確認することが困難であると予想される場合、同一コース内の隣接数値写真との重複度が90%以上となるように撮影計画を立てる。

そのとおりです。

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第3章 UAV写真点群測量
(撮影計画)
第420条
 
8 撮影後に実際の写真重複度を確認できる場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度が80パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度が60パーセント以上を確保できるよう撮影計画を立案することを標準とする。撮影後に写真重複度の確認が困難な場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度は90パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度は60パーセント以上として撮影計画を立案するものとする。

R5作業規程の準則

選択肢5


5.外側標定点を結ぶ範囲のさらに外側に、少なくとも1枚以上の数値写真を撮影するように撮影計画を立てる。

そのとおりです。

第4編 地形測量及び写真測量(三次元点群測量)
第3章 UAV写真点群測量
(撮影計画)
第420条
 
外側標定点を結ぶ範囲のさらに外側に、少なくとも1枚以上の数値写真が撮影されるよう、撮影計画を立案するものとする。

R5作業規程の準則

以上、正解は「選択肢1」でした。

ほかの問題も見たい方はこちら
測量士試験(午前)の過去問解説→記事一覧に飛びます。

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