令和5年測量士試験(午前) 第17問(計算:空中写真測量)を解説

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測量士試験

試験問題の引用
令和5年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第17問 問題

 公共測量におけるデジタル航空カメラを鉛直下に向けた空中写真撮影を行うに当たり、標高が150mから350mまでの範囲にある土地を、撮影範囲全体にわたって隣接するコースの数値写真との重複度が最小で35%となるように計画した。撮影基準面の標高を150mとするとき、隣接コースの数値写真との重複度は最大何%となるか。最も近いものを次の中から選べ。
 ただし、使用するデジタル航空カメラの画面距離は10cm、撮像面での素子寸法は6μm、画面の大きさは17,000画素×11,000画素とし、画面短辺が撮影基線と平行であるとする。
 また、空中写真撮影は等高度かつコースの間隔を一定で行うものとし、撮影基準面での地上画素寸法は15cmとする。
 なお、関数の値が必要な場合は、巻末の関数表を使用すること。

選択肢
1.38%
2.40%
3.42%
4.44%
5.46%

第17問 解答・解説

正解は選択肢2です。
以下、解説。

ステップ1  撮影基準面から撮影位置までの高さを求める

問題文にて与えられている条件を下図のように図示します。

まずは、撮影基準面から撮影位置までの高さHをもとめる。
H = 0.10m × 0.15 / (6 × 10-6m )
 ≒ 2500 m

ステップ2 撮影基準面における撮影範囲を求める

次に求めるべきは 撮影基準面における撮影範囲ですが、次の式で求めます。
(画素数)×(撮影基準面での地上画素寸法)
=11000 × 0.15m
=1650m

現時点でわかっている情報を図示すると下記のようになる。

ステップ3 T.P.+350mにおける撮影範囲(上図のY)を求める

三角形の相似からT.P.+350mにおける撮影範囲(上図のY)は
2300m × 1650m / 2500m
=1518m

この1518mのうち重複しているのは
1518m × 35% =1518 × 0.35 ≒531m

上記より、T.P.+350mにおける重複していないところの長さが
1518m – 531m =987m
と求めることができます。

三角形の特性から、 T.P.+350mにおける重複していないところの長さも987mとわかります。

ステップ4 撮影基準面におけるオーバーラップ長を求める

撮影基準面におけるオーバーラップ長 は
1650m – 987m =663m

ステップ5 撮影基準面におけるオーバーラップ率を求める

663m / 1650m × 100 ≒ 40.2%

よって求める重複度は40%

正解は「選択肢2」。

ほかの問題も見たい方はこちら
測量士試験(午前)の過去問解説→記事一覧に飛びます。

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