試験問題の引用
令和4年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html
第17問 問題
次のa~cの文は,公共測量における UAV(無人航空機)写真測量について述べたものである。 ア ~ ウ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
a.撮影時の対地高度は,{(地上画素寸法)÷(使用するデジタルカメラの 1 画素のサイズ)×( ア )}以下とし,地形や土地被覆,使用するデジタルカメラ等を考慮して決定する。
b.撮影が複数コースの場合,水平位置の標定点は,ブロックの イ に必ず配置するとともに,両端のコースについては 6 ステレオモデルに 1 点,その他のコースについては 3 コースごとの両端のステレオモデルに 1 点,ブロック内の位置精度を考慮して 30 ステレオモデルに1 点を均等の割合で配置することを標準とする。
c.パスポイントは,主点付近及び主点基線に直角な両方向の 3 箇所以上に配置することを標準とする。なお,主点基線に直角な方向は,上下端付近の等距離に配置することを標準とする。
一方,タイポイントは 1 モデルごとに等間隔かつ ウ に配置することを標準とする。
選択肢
ア | イ | ウ | |
1. | 焦点距離 | 中央 | 直線状 |
2. | 焦点距離 | 四隅 | 直線状にならないようジグザグ |
3. | 撮影縮尺 | 四隅 | 直線状 |
4. | 撮影縮尺 | 中央 | 直線状にならないようジグザグ |
5. | 基線長 | 中央 | 直線状 |
第17問 解答・解説
正解は選択肢2です。
以下、解説。
選択肢ア
焦点距離
a.撮影時の対地高度は,{(地上画素寸法)÷(使用するデジタルカメラの 1 画素のサイズ)×( ア )}以下とし,地形や土地被覆,使用するデジタルカメラ等を考慮して決定する。
正解は「焦点距離」です。
第6章 空中写真測量
作業規程の準則より引用
第228条 対地高度は、{(地上画素寸法)÷(使用するデジタルカメラの1画素のサイズ)×(焦点距離)}以下とし、地形や土地被覆、使用するデジタルカメラ等を考慮して決定するものとする。
対地高度:地面に対する高さ。地面からUAVまでの高さ。
地上画素寸法:1画素に対する地上の寸法。
焦点距離:レンズの中心から像を結ぶ地点までの距離。
選択肢イ
四隅
b.撮影が複数コースの場合,水平位置の標定点は,ブロックの イ に必ず配置するとともに,両端のコースについては 6 ステレオモデルに 1 点,その他のコースについては 3 コースごとの両端のステレオモデルに 1 点,ブロック内の位置精度を考慮して 30 ステレオモデルに1 点を均等の割合で配置することを標準とする。
作業規程の準則そのままです。
第6章 空中写真測量
作業規程の準則より引用
第221条
3 撮影が複数コースの場合には、標定点は次の各号の条件を満たすように配置することを標準とする。
一 水平位置の標定点の配置は、ブロックの四隅に必ず配置するとともに、両端のコースについては6ステレオモデルに1点、その他のコースについては3コースごとの両端のステレオモデルに1点、ブロック内の位置精度を考慮して30ステレオモデルに1点を均等の割合で配置することを標準とする。
選択肢ウ
直線状にならないようジグザグ
c.パスポイントは,主点付近及び主点基線に直角な両方向の 3 箇所以上に配置することを標準とする。なお,主点基線に直角な方向は,上下端付近の等距離に配置することを標準とする。
一方,タイポイントは 1 モデルごとに等間隔かつ ウ に配置することを標準とする。
そのとおりです。
第6章 空中写真測量
第235条 パスポイントは、同一コースで連続する数値写真間を連結する点、タイポイントは隣接コースの数値写真間を連結する点に分けて選定するものとする。3 パスポイントの配置は、次の各号によるものとする。
一 主点付近及び主点基線に直角な両方向の3箇所以上に配置することを標準とする。
二 主点基線に直角な方向は、上下端付近の等距離に配置することを標準とする。4 タイポイントの配置は、次の各号によるものとする。
作業規程の準則より引用
一 1モデル毎に等間隔かつ直線状にならないようジグザグに配置することを標準とする。
二 パスポイントで兼ねて配置することができる。
タイポイント:隣接コース間の接続のために用いられる点。
パスポイント:同一コース内の隣接写真の接続のために用いられる点。
タイポイントをジグザグに配置というのは下記図のようなイメージです。
以上、正解は「選択肢2」でした。
令和4年測量士試験の解説は随時更新予定です。
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