令和4年測量士試験(午前) 第14問(GNSS測量機を用いた現地測量)を解説

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測量士試験

試験問題の引用

令和4年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第14問 問題

 次の文は,公共測量における地形測量のうち,GNSS 測量機を用いた現地測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

1.GNSS 測量機を用いて実施する現地測量に使用する測量機は, 2 級 GNSS 測量機と同等以上のものを標準とする。

2.キネマティック法又は RTK 法による TS 点の設置は,基準点に GNSS 測量機を整置し,放射法により行うものとし,観測は, 2 セット行うものとする。

3.キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定において,観測に使用する衛星数は, 5 衛星以上を標準とする。

4.キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定は, 1 セット行うものとし,セット内の観測回数は,FIX 解を得てから 5 エポック以上を標準とする。

5.ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定は,間接観測法又は単点観測法により行うものとし,観測は, 1 セット行うものとする。

第14問 解答・解説

正解は選択肢4です。

以下、解説。

選択肢1

1.GNSS 測量機を用いて実施する現地測量に使用する測量機は, 2 級 GNSS 測量機と同等以上のものを標準とする。

そのとおりです。

作業規程の準則第2章 現地測量

選択肢2

2.キネマティック法又は RTK 法による TS 点の設置は,基準点に GNSS 測量機を整置し,放射法により行うものとし,観測は, 2 セット行うものとする。

この選択肢は正しいです。

第119条 キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置は、基準点にGNSS測量機を整置し、放射法により行うものとする。

観測は、2セット行うものとする。セット内の観測回数及びデータ取得間隔等は、次項を標準とする。1セット目の観測値を採用値とし、観測終了後に再初期化をして、2セット目の観測を行い、2セット目を点検値とする。

作業規程の準則第2章 現地測量

選択肢3

3.キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定において,観測に使用する衛星数は, 5 衛星以上を標準とする。

そのとおりです。

作業規程の準則第2章 現地測量

GLONASS衛星を用いる場合は6衛星以上使用する必要がありますが、5衛星以上を標準とするとの書き方がなされているため明らかに間違っている選択肢とはいえない。

選択肢4

4.キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定は, 1 セット行うものとし,セット内の観測回数は,FIX 解を得てから 5 エポック以上を標準とする。

誤りです。

×キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定は, 1 セット行うものとし,セット内の観測回数は,FIX 解を得てから 5 エポック以上を標準とする。
キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定は, 1 セット行うものとし,セット内の観測回数は,FIX 解を得てから 10 エポック以上を標準とする。

選択肢5

5.ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定は,間接観測法又は単点観測法により行うものとし,観測は, 1 セット行うものとする。

そのとおりです。

第124条 ネットワーク型RTK法による地形、地物等の測定は、間接観測法又は単点観測法により行うものとする。

観測は、1セット行うものとし、観測及び許容範囲等は、前条第3項から第6項までの規定を準用する。

作業規程の準則第2章 現地測量

以上、正解は「選択肢4」でした。

令和4年測量士試験の解説は随時更新予定です。

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測量士試験(午前)の過去問解説→記事一覧に飛びます。

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