試験問題の引用
令和3年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html
第20問 問題
次のa〜eの文は、公共測量における航空レーザ測量について述べたものである。 ア 〜ウ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
a.レーザ測距装置はファーストパルス及び 「 ア (ラストパルス or アザ―パルス)」 の2パルス以上計測できる必要がある。
b.航空レーザ測量システムは、ボアサイトキャリブレーションを実施したものを用い、キャリブレーションの有効期間は 「 イ (6ヶ月 or 1年)」 とする。
c.東西 10 km、南北 10 km の平坦な地域で航空レーザ計測を行う予定である。三次元計測データの点検及び調整を行うための調整用基準点は、標準で 「 ウ (4 or 5)」 点必要となる。
選択肢
ア | イ | ウ | |
1. | ラストパルス | 6ヶ月 | 4 |
2. | アザーパルス | 1年 | 4 |
3. | アザーパルス | 6ヶ月 | 4 |
4. | ラストパルス | 6ヶ月 | 5 |
5. | ラストパルス | 1年 | 5 |
第20問 解答・解説
正解は選択肢4です。
選択肢a
ラストパルス
a.レーザ測距装置はファーストパルス及び 「 ア (ラストパルス or アザ―パルス)」 の2パルス以上計測できる必要がある。
ラストパルスが正解です。
第10章 航空レーザ測量
作業規程の準則
第4節 航空レーザ計測
第423条
五 レーザ測距装置
イ ファーストパルス及びラストパルスの2パルス以上計測できること。
国土地理院HPで詳細な解説がされております。
それによると、樹木等の最初に反射してくる光をファーストパルス、地表面で最後に反射するものをラストパルス、その間で反射するものをアザーパルスという。
選択肢b
6ヶ月
b.航空レーザ測量システムは、ボアサイトキャリブレーションを実施したものを用い、キャリブレーションの有効期間は 「 イ (6ヶ月 or 1年)」 とする。
第10章 航空レーザ測量
作業規程の準則
第4節 航空レーザ計測
第423条
七 航空レーザ測量システムは、ボアサイトキャリブレーションを実施したものを用い、キャリブレーションの有効期間は6ヶ月とする。
選択肢c
5
c.東西 10 km、南北 10 km の平坦な地域で航空レーザ計測を行う予定である。三次元計測データの点検及び調整を行うための調整用基準点は、標準で 「 ウ (4 or 5)」 点必要となる。
5が正解です。
第10章 航空レーザ測量
作業規程の準則
第5節 調整用基準点の設置
第427条
2 調整用基準点の設置は、次の各号により行うものとする。
二 点数は、作業地域の面積(平方キロメートル)を25で割った値に1を足した値を標準とし、最低数は4点とする。
問題文「東西 10 km、南北 10 km の平坦な地域~」から面積が100km2と求まります。
以上より、次の式で調整用基準点の点数を求めます。
(100 / 25) + 1 = 4 + 1 = 5
最後の問題は、筆者も自信がありませんでしたが、これからは3次元計測について問われる可能性が高いです。
余力があれば算出式を覚えましょう。
正解は「選択肢4」
↓令和3年測量士試験(午前) 解答解説↓
コメント
初めて拝見させていただきました。
ご丁寧に解説されており大変助かっております。
こちらの解説ですが
アとイがわかればウは考えなくてもよいとありますが
選択肢1と選択肢4はウのみ違うので、ウもわかっていなければ
回答できないと思いました。
ご確認をお願い致します。
めーてる様
コメントいただきありがとうございます。
該当箇所を確認しました。
ご指摘のとおり、ア・イだけでなくウがわからないと選択肢が確定できませんでした。
解説について修正いたしました。
記載に誤りがあり、失礼いたしました。
ご指摘をいただき、ありがとうございました。