令和3年測量士試験(午前) 第18問(正誤:リモートセンシング)を解説

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測量士試験

試験問題の引用

令和3年の試験問題は国土地理院HPから引用しています。
https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html

第18問 問題

 次のa〜eの文は、リモートセンシングについて述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。

a.人工衛星からのリモートセンシングの特徴は、広域を一度に観測できることや周期的に観測ができることである。
b.リモートセンシングで一般的に扱われる電磁波の波長域には、波長の短い順に可視光域、赤外域、マイクロ波域などがある。

c.人工衛星による熱赤外線のリモートセンシングでは、電磁波を照射し、対象物からの反射の強さを観測するため、夜間も観測することができる。
d.合成開口レーダ(SAR)は、マイクロ波を地表面に照射し、地表面より戻ってくる反射波を受信する。また、マイクロ波を利用することから雲に覆われていても地表を観測することができる。

e.人工衛星から観測した衛星画像は、航空機から撮影した空中写真より高度が非常に高いため、実体視ができるオルソ画像となる。

選択肢
1.a,b
2.a,d
3.b,e
4.c,d
5.c,e

第18問 解答・解説

正解は選択肢5です。

リモートセンシングとは…
離れた位置から観測、調べる技術

過去には平成27,28,30,令和元年の測量士試験でリモートセンシングに関する正誤問題が出題されています。

選択肢a

a.人工衛星からのリモートセンシングの特徴は、広域を一度に観測できることや周期的に観測ができることである。

選択肢のとおりです。

一般に観測範囲の広い順に
ドローン > 航空機 > 人工衛星
となります。

人工衛星が地球を一周する速度は軌道高度によって変わるが、周期は一定である。

平成28年試験に一言一句同じ選択肢がありました。

過去問演習は大事ですね

選択肢b

b.リモートセンシングで一般的に扱われる電磁波の波長域には、波長の短い順に可視光域、赤外域、マイクロ波域などがある。

リモートセンシングで一般的に使われる電磁波には可視光域、赤外域、マイクロ派域などがある。

可視光線をとらえて観測する場合、太陽光が当たらない夜は観測できません。
普通の写真のような色味の画像が取得されます。

赤外域の観測では昼夜を問わず観測可能です。
海水面の温度や地表面の温度分布を観測することができます。

マイクロ波の観測では昼夜を問わず観測可能です。
SAR画像といわれる白黒画像が取得されます。

JAXAのHPで、画像付きで解説されていてわかりやすいです。

選択肢c

c.人工衛星による熱赤外線のリモートセンシングでは、電磁波を照射し、対象物からの反射の強さを観測するため、夜間も観測することができる。

熱赤外線リモートセンシングは、対象物からの熱放射を観測するため、夜間も観測することができる。

選択肢d

d.合成開口レーダ(SAR)は、マイクロ波を地表面に照射し、地表面より戻ってくる反射波を受信する。また、マイクロ波を利用することから雲に覆われていても地表を観測することができる。

そのとおりです。

雲に覆われていても、夜間であっても、悪天候であっても観測が可能です。

選択肢e

e.人工衛星から観測した衛星画像は、航空機から撮影した空中写真より高度が非常に高いため、実体視ができるオルソ画像となる

衛星画像は高度が非常に高いですが、そのままではオルソ画像にはなりません。

地図に重ねるためにはオルソ化するための処理が必要になります。

正解は「選択肢5

令和3年測量士試験(午前) 解答解説

令和3年測量士試験(午前) 全28問解説

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