令和2年測量士試験(午前) 第14問(地形測量・現地測量)を解説

当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。

測量士試験

問題

 次の文は、公共測量における測量のうち、トータルステーション(以下「TS」という。)又はGNSS測量機を用いた現地測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

1.使用する機器は、3級TS又は2級GNSS測量機と同等以上のものを使用する。

2.RTK法において単点観測法によりTS点を設置する場合は、作業地域周辺の既知点成果値と観測値の整合を確認する。

3.地形、地物などの状況により、基準点にTS又はGNSS測量機を整置して細部測量を行うことが困難な場合は、適切な場所にTS点を設置し、そのTS点に基づいて地形、地物などを測定することができる。

4.設置する基準点の配点密度、作成する数値地形図データが地図情報レベル500で市街地近郊地域の場合、10,000 m2あたり5点を標準とする。

5.現地において実施する補備測量は、基準点、TS点及び編集済データに表現されている確実かつ明確な点に基づいて地形、地物などの測定を行う。

解説

現地測量:現地においてTSやGNSS測量機等を用いて、地形、地物の測定をして、数値地形図データを作成することをいう。

明らかに間違っているのは選択肢「

選択肢1

使用する機器は、3級TS又は2級GNSS測量機と同等以上のものを使用する。

そのとおりです。

第3編 地形測量及び写真測量
第2章 現地測量
第113条
 TS等又はGNSS測量機を用いて実施する現地測量に使用する機器及びシステムは、次表のもの又はこれと同等以上のものを標準とする。

作業規程の準則
作業規程の準則 第3編 第2章 第113条

選択肢2

RTK法において単点観測法によりTS点を設置する場合は、作業地域周辺の既知点成果値と観測値の整合を確認する。

TS点を設置する場合、RTK法では単点観測法ではなく放射法を用います。

正しい組合せ
・キネマティック法・RTK法によるTS点の設置は放射法
ネットワーク型RTK法によるTS点の設置は間接観測法又は単点観測法

第3編 地形測量及び写真測量
第2章 現地測量
第119条
 キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置は、基準点にGNSS測量機を整置し、放射法により行うものとする。

作業規程の準則

第3編 地形測量及び写真測量
第2章 現地測量
第120条
 ネットワーク型RTK法によるTS点の設置は、間接観測法又は単点観測法により行うものとする。

作業規程の準則

選択肢3

地形、地物などの状況により、基準点にTS又はGNSS測量機を整置して細部測量を行うことが困難な場合は、適切な場所にTS点を設置し、そのTS点に基づいて地形、地物などを測定することができる。

第3編 地形測量及び写真測量
第2章 現地測量
第117条
 地形、地物等の状況により、基準点にTS等又はGNSS測量機を整置して細部測量を行うことが困難な場合は、TS点を設置することができる。

作業規程の準則

選択肢4

設置する基準点の配点密度、作成する数値地形図データが地図情報レベル500で市街地近郊地域の場合、10,000 m2あたり5点を標準とする。

第3編 地形測量及び写真測量
第2章 現地測量
第115条
 「基準点の設置」とは、現地測量に必要な基準点を設置する作業をいう。
2 基準点の配点密度は、既設点を含め、次表を標準とする。ただし、長狭な地域については、延長と幅を考慮し、配点密度を定めるものとする。

作業規程の準則
作業規程の準則 第3編 第2章 第115条

上表より「 地図情報レベル500で市街地近郊地域の場合、10,000 m2あたり5点を標準 」で正である。

選択肢5

現地において実施する補備測量は、基準点、TS点及び編集済データに表現されている確実かつ明確な点に基づいて地形、地物などの測定を行う。

第3編 地形測量及び写真測量
第2章 現地測量
第127条
 「補備測量」とは、取得漏れや経年変化等をTS等により、現地で直接測量する作業をいう。
3 現地において実施する補備測量は、基準点、TS点及び編集済データに表現されている確実かつ明確な点に基づいて行うものとする。

作業規程の準則

よって、この選択肢は正である。

令和2年測量士試験(午前) 解答解説

令和2年測量士試験(午前) 全28問解説

コメント

タイトルとURLをコピーしました